アルプス MD-5000 プリンタ修理

古いプリンタは性能面やドライバのOS対応の問題で使われなくなり、新しい物になって行くのが至極当然のこととなっている。新製品は必ず速度と印刷精度が向上しているから、機種を変えたりメーカーを乗り換えることなど、普通は何の支障もない。まあ、ハードの値段が安くなっていることが、一番の要因だと思うけれど。
しかし、どうしてもメーカーや機種を簡単に変えられず、別のプリンタで代替の効かない印刷方式が存在している。それがアルプス電気が90年代からリリースしていたマイクロドライプリンタだ。うちで買ったのは1998年末の年賀状用ということで、かれこれ丸12年。正直、最近はあまり使っていなかった。
参考に。ここが壊れた
たまにペーパークラフトを作る時など、印刷物のような仕上げが活躍するのだが、作夏から時々紙送りに失敗していた。久々に電源を入れたら、ガーガチャガチャという大音を発して沈黙。言わずと知れたローラー故障なので完全分解に挑戦。ローラーにアクセスできるまで約半日。外すネジは数本なのだが、よく組み立ててあるわこれは。

バネ軸がプラスチックの劣化で折れてぱきぱきと飛んでいるため、紙押さえが効かない。バネのひげ先が浮き上がり、インクリボンを引っ掛けたり落としたりして大きな音が出ていた。バネが太いローラーだけなので4箇所になる。写真ではもう交換済み。

ローラー軸部の横から2.8mmのドリルで穴を開け、φ3mmの真鍮棒を軸受けにする。2.8mmのドリルなら熱とブレで3mm程度に広がるので、万力で挟んで打ち込むと自然と抜け止めになる。結構バネ力は強いから、プラ軸が折れ始めたら部品を無くす前にこのくらいガッチリとした軸にしておくのが無難だと思った。
わざと貫通させずに抜け止め加工した

プリンタ本体の値下がりに対してインク、専用紙といったサプライの値段は変わらず、ここが新機種入れ替えを躊躇する理由でもある。別に買い替えたところでランニングコストは安くはならんわなあと。
ただ、MD-5000の場合、サプライが無くなったら詰め替えインクがある訳でなく、ただのゴミと化すので、サプライをちまちまと集めておく作業があと5年は続く気がする。

X68000の電源修理ブーム(その2)

最近は手が止まっているX68000の電源修理だが、この間かなりしばらくぶりに初代を使ってみてFDDの反応がいまいちだったので危惧しているところ。

本体電源までお亡くなりになってしまうと、ストックしているITX用AC電源の出番となってしまう。
そこでまたまた作業が必要なのであればと思い、各所に上がっている情報ではあるが回路図についての備忘をまとめておく。

まずは、電源端子どうしのピン配置をチェック(新しいウィンドウで開きます)。
まずは電源端子をチェック

ATX電源は20ピン、または24ピンと配線数が多いので、12V、5V、GNDの複数ラインあるものは1本にまとめて縛ってハンダ付けと被覆をしてしまう。ATX延長ケーブルが500円程なのでそれを切って使っても良いし、前回作成した数台はATX電源基板という電源のON/OFFを単体でテストできる基板を利用した。
「アイネックス ATX電源検証ボード KM-02A」というのが写真でも判るかな?端子台のついた便利な規格だったが今は後継の簡易版である「アイネックス ATX電源検証ボード KM-02B」に代わっている。裏にビッチリと絶縁板が貼り込まれているのでちょっと手こずるかも。

X68000のパワースイッチをONに押し込んだ状態では、右側の黄色のラインに5Vが入力される。それを0V(GND)と同じレベルに変換するため、インバータという論理回路を組む必要がある(新しいウィンドウで開きます)。
次に簡単な論理回路作り

論理回路によってON/OFF反転させるには74LS04よりもオープンコレクタタイプの74LS05を使う方が良いと思われる。
STB_ON側からは4.7kΩを咬ませているとはいえ、5Vが常にかかっている。X68000側の5V常時通電側へどれだけ電流が流れているか判らない。
ATX電源のPS_ON側には電圧のレベルがGND相当か5V加印状態かを確認するために何らかの回路があるはずだが、それへ74LSロジックICを通して5Vの電源から止めどなく電流が流れ続けロジックICが加熱破壊される恐れがある。
LS05を使用するとTTLレベルでは5V(H)、0V(L)を示すが、回路構成全体ではロジックIC出力はハイインピーダンス状態で回路が保護されるため安全という訳。素人なりに考えたのだが間違ってたら指摘して下さい。

X68000の内蔵機器はシンプルなものでFDD×2台、HDD(もしあれば)×1台というもの(新しいウィンドウで開きます)。
最後にストレージを接続

12V、5Vの両方が必要なため、慎重に電圧を間違えないよう結線する。以前、中間結線に内蔵CDの音声ケーブルを流用したら、色が赤/黒2色しかなくて5Vに12Vを供給してしまった。一瞬でFDD基板上のフラットパッケージから煙と炎が発生してしまい、ドライブは駆動部分専用の部品取りになってしまったのだった (T_T)

BLOG PingをPingoo!に変えてみたが!?

Blog ping先をPINGOO(R)に変えたのに変化なし(更新は早くなったが受け取りログに現れない)。
そこで少しトラブル事例を調べてみるとこのようなサポート記事が。

PINGOOのプレミアム会員Q&A-> WordPressをご利用の方へ

なるほどWordPress1.5某のMEもどきな古~い環境からのPingは通らないという事か。さすがにUTF-8にも対応できていないこちらが悪いので、無駄なPingを送って迷惑をかける訳にもいかず送信を取りやめた。他の検索エンジンへのPingも半分位は通っていない様子。
この夏に実行しようとして失敗した文字コード移行をそろそろ手がけねばなるまい。

BLOG PingをPingoo!に変えてみた

長らく更新を休んでいてWordPressの投稿や設定をどうするんだったかなと思い出しながら送信しているが、投稿がかなり重くなっていた。多分Pingだとは踏んでいるがどうせRPC側サーバの負荷が高いのだろう位に思っていた。
ところが肝心の投稿が反映されなくなり、Ping先を整理するためにPing先をチェック(表は当サイトの設定を確認するために作成したもので、時間帯、更新元サイトによって結果がことなる場合があります)。
久々にチェックしてみたら…

対処としてサーバをレスポンスの早いのに絞るか、ゲートウェイのようにPing送信を代行してくれるURLが一括登録可能なサービスを利用することを考えた。そこで、両方がいっぺんに実現するPing配信サービスのPingoo!に切り替えてみた。送信結果ログも見られるし作業がしやすくなると良いな。

Sun Model 411パソコン(その3)

使い始めてすぐに気になったことが、何も再生していない時にいつもスピーカーからHDDのアクセスノイズが出ているということ。
動画など何をしゃべっているのかわからない時があるほど。同じように組んだEPIA-M 10000では皆無であることから、各部のシールド不足とGroundがきちんと取れていないと推測した。
当初は手を抜いていたシールド板を復活させて、HDDとマザー固定ネジ間が接地するようにしてみた。
シールド板仕込みを手抜きしてた

そのままではやっつけでネジ止めした基板底がショートしそうなので、A4の用紙フォルダを敷き込む。miniITXかつDC電源なので部品を全部外す位はどういうことはない。ふぅ。
絶縁用にペーパーフォルダシートを仕込む

今度は順調か?・・・やっぱり駄目だ。どうもHDD自身をシールドするか、電源を分けないといけないようだ。
順調・・・だが

まあ、USBスピーカーやUSBサウンドアダプタがあれば問題ないのでどういうことはない。(>_< )くぅぅ

見よ!この勇姿。
完成型!

最後に組み上げてMPEG4再生しているとCPU温度は80℃を超えるが、止めて10秒程で47℃に落ちる。全く実用にならない訳ではないが時代的にはやはりWebブラウジング専用というところか。Youtubeなどは360px以下でないとまともに見られない。
今度は80℃越え

Sun Model 411パソコン(その2)

不要なリブを切り取り、バックパネルのコネクタ穴をニッパー、プラカッターでくり貫いた。電源基板、マザー、2.5インチHDDを
3mmのミリネジでお手軽に直接ネジ止めした。
こういったコンパクトPCの場合はバックパネル以外のI/Oをどうするかがカギのような気がするが、基本的にはUSBを2ポート引き出す以外は手を付けないでおく。
PCIをライザにするとか、IEEE1394の使い方を考えるというような技もこの箱では使えそうも無いし。
さすがに後ろのUSB 2ポートでは足りないので、DOS/Vケース用のコネクタをフロントまで回してフタ側の筐体を加工する。
EPIA-MオンボードUSB端子はここ

部品ががたつかずCPUファン、2.5インチHDDの冷却にも余裕があるレイアウトになっている。これで実際に動かしてみて、センサー温度を確認する。使うのは「EVEREST Home Edition」。少し古いPCの素性を知るにも重宝するものだ。
レイアウトは完了

筺体の厚みがあまりないせいか、チップセットのヒートシンクの上方が2~3分で熱くなる。すぐに70℃ということになり、加熱エラーなのかリセット後の起動時に断続的なBEEP音エラーで止まる。
立ち上がらずに画面が真っ黒なままで、冷やすと動き始めることから熱が問題と思われる。
CPU温度が70℃に達する
ちょうど薄型4cmファンをマザー上に挟み込む余地があるので直接チップセット側のヒートシンクにあたるようなポジションとしよう。ボールベアリングで風量は多目→音もそこそこ出るが外まで一気に吹き出すように考えた上での選択。

Sun Model 411パソコン(その1)

一頃流行ったのがITX68000で、確か2000年頃にそこそこX68Kエミュが使い物になるPen3のITXマザーが出て来て、電源故障したX68KをいっそのことフェイクでもHuman環境やゲームで楽しみたいという需要にかなった工作という位置付けの物だった。
電源は修理や代替の電源装置への換えが効くからその時はx86系への入れ換えなどお遊びでも考えても見なかったのだが。
最近になって、SCSI-HDD外付けケースや古いHP、Sunの筐体がザクッと余って来たのでちょっとは考えようということでパチンコ筐体から剥ぎ取ったらしいVIA EPIA-Mマザーを活用してみることにした。

さっそく用済みの箱ということで、Sun純正 model411を準備。
焼け気味の筐体。ナツいわぁ

model 411の分解方法が昔は判らなくって何台もプラの爪を壊したが、これも爪が効かなくなっている一品。
冷却は五月蠅いファン以外考慮されちゃいねえ

かなり窮屈な状態だが、機械部品であるファン等も一度も故障はしていない様子。全てのパーツにはノブが付いていて、何の工具も使わずに外すことができる。大体3分位でできる。
ここまでネジ一本回さずに外せた

当初の想定では、ACアダプタ電源でDC化するとこのようにちゃんと納まる。内部のレイアウトも問題はないが冷却が後ろしかない(ガラ空きだが)のはリビングでテレビに接続するような場合にはちょっと心もとない。
何とか納まりそう。あとは熱対策か

左右パネルの冷却孔に見える穴の羅列は実際は単なるデザインで何の役にも立っていなかった。プラカッターで底側のパネルを切り離す。
左右のパンチング状の穴を活かす

やはり筐体全体がプラなので、冷却とノイズ対策に問題が出るかも。静音ファンを追加することになりそう。

シンクレアZX81で何をしようか

更新しない間に家を建てて引っ越した。サイトも引っ越した。新居にはなんとなんと電力系NCCの光が来たので、Dynamic DNSでサイト公開を再開してみる。

前々回(でもはるか1年半前)、ZX81のコンポジットビデオアウトの端子の引き回しを説明したが、DELLの液晶モニタにもきちんと映るので、証拠を載せる。実はブラウン管TVの場合はこの倍ぐらい白色の輝度が高く映るのだ。
おそらくZX81の場合はカラービデオ信号はまったく出ておらず、輝度信号のみ(要するにそれが白黒信号)出ているのだろうが、古いテレビとこの液晶モニタじゃ基準となるレベルが違うんだろうと勝手に解釈。
ゼータクなことにmemopak 16kが!

それにしても、memopak 16kまで奢っていったい何を作ろうというのだ。そういや、マイコンBASIC Magagineが1冊だけあったと思うので何か掲載のプログラムを入力するか、昔ポケコンで作ったガ○ダムシミュレーション(爆)を移植するかな。先にロード/セーブのテストをしておかないと。

本体の後ろにくっついているのはアルミ黒染めボディのmemopak 16k。ポピュラーなコンポジット化と共に定番ハードも実装済みという訳。16kバイト追加でもPC-E200やPC-G850Vの半分しかないんだよ~。でもBASICを中間コードで保存する仕組みのおかげで、何千ステップものプログラムが書けるはず。そんでもってATARI仕様なJOYSTICKとやり取りするハードなんかも作ったらおもしろいゲーム作れるやろか。やっぱりそれならガン○ムシミュレーションの他にはないな、うん。

X68000の電源修理ブーム

一年前(2006年)の冬から春にかけて、いろいろとノウハウがあってかなりのスキルを要するとその筋では評判の、X68000の電源修理:一気に3台をやっていた。X68000 SUPER、X68000 PRO2、X68000 XVIである。

一応、電解コンデンサやツェナーダイオードとか低電圧レギュレータとかを見よう見まねで交換するのだが、トランスがかなり傷んでいたり、全回路に渡って安定した電圧が出なかったりで(一部はちゃんと5Vや12Vが出る)未熟モノゆえ、1個の電源装置も直すに至らなかった。
回路図を追いながら、複雑な構造が結局理解できず数週間で諦め、その辺に転がっている普通のATX電源を繋ぐことに。

外付けでファンもうるさいが、とっても安定?。

電源ON/OFFは根性だめしシリーズに良くあるATX電源ON/OFF基板で、フロントスイッチが入ることでこの基板の電源制御ピンがグランドに落ちる様、74LS04で簡単な反転回路を追加してやるだけの簡単なものだ。
ところがしばらく使っていると、せっかくのキャリングハンドルがあるのに、ATX電源がぶらぶらするし置き場所に困るしでなんとかしたくなった。あと、300Wもの電源なんだが、電源の箱がX68000本体に近いとスピーカーからハム音がブーンとする。。。
簡単な解決策はすぐに思いついて、ITXと呼ばれる規格で箱物のサーバによく使われるACアダプタ型のATX電源に変えればよいかと。おそらくノイズも少ないし、容量も小さめなので環境にもやさしい?

1年以上前のマイブーム。X68KのACアダプタATX電源化

高速電脳で購入した、60W ACアダプタ+ATX基板で快調に動作した。あの頃の時代のX68000の場合、60W電源であれば、SCSI HDDを一台は余裕で内蔵できるようだ。68030は知らないが、元々の電源も40W後半から50W程度だったと思う。

内蔵HDDが入る場所が大きく空いているこのX68000 SUPERの場合、アクリル板で土台を作って適当に各基板を配置した。横型のX68000 PROは電源を取り外した枠のネジ穴が、丁度基板をセットするのに良い間隔だったため、絶縁をきちんとしただけでタイラップで括り付けるという横着ぶり。
X68000 SUPER HDの場合は、SCSI HDD内蔵のため、基板の配置を少し考えないととても狭い。この写真の青いのよりもうちょっと小さい基盤があるようなのでそちらを使うか、ATX電源ON/OFF基板と重なるような配置を考えないといけないようだ。
立て続けに3台を修理したので、オリジナル電源のX68000初代+電源修理完のX68000 SUPER HDと合わせて5台が現役になった。ときどきMDXを聴いたり、MUSIC PRO 68K [MIDI]でピアノ譜をさらえたりするのに使っている(って5台もいらんやん)。

Babbage2号製作開始

いよいよZ80の話。昭和60年代始めに相原隆文氏が著した「初歩のディジタル回路・Z80実用マイコン製作」シリーズ全5冊(技術評論社)では、メモリアクセス、割り込み、7セグLEDのアクティブ点灯、外部I/Oなど当時の8ビットマイコンCPUの周りで実際に何が行われているのかを、手を動かしてボードを製作しながら実体験で知ることができた。

とても印象深く、分かりやすく、ためになる本の筆頭で、ここで紹介されている「Babbage 1号」や「Babbage 2号」を作ることから、マイコン関連のハード製作の世界に足を踏み入れた方も多いと聞く。
シリーズの方は現在、版が途切れてしまっているようだが、ごく最近までZ80コアのオンボードマイコン基板を用いた新版に刷新しつつ版を重ねていたことに、ちょっと驚き、またこれほどまでの情熱をかけてマイコン製作の記事を書いていらっしゃることに感謝しつつ、今回からのZ80マイコン Babbage 2号製作を始めることにする。

レイアウトのお遊び・通称「箱庭」

手元に部品もあらかた揃っているのに、一向に手が付いていなかった。入手難のSRAMもほど良い部品を手に入れていたし、Z80ファミリの石にしてもちょうど2台作れるだけ揃えてある。PICではメモリが頭打ちだし、TINY ASM内蔵のモニタソフトやCRTCのコントロールまで拡張しようとするのであれば、PIC+EEPROM+シリアルインターフェースではちょっと追いつかない気がしている。まあ理屈をいくら言おうと、何のことはない、温かみのあるTTLロジックで駆動するマイコンボードが弄りたいだけなんだけれど。

横55ピン、縦40ピンの格子の中でのみ限られた自由

秋月電子で買える一番大きく頑丈な、ガラスエポキシ両面スルーホール基板に載せることを考えている。しばらく箱庭遊びをしたあと、暫定的に全部品が載るかどうかを見極めてみた。16進キーボードを外部接続にすれば、なんとかなりそうだ。見ての通りかなり狭いが、拡張の余地は左右端のコネクタピンヘッダへの接続に委ねるとして、この配置を第一候補と考えて回路図を起こし始めるとする。ああそういう意味では、製作というよりまだ検討開始段階かな。