初代ワルサーP.38(初期モデル編その4)

いよいよ初代800円シリーズの2番手ということで、入手した初代ワルサーP.38(シークレットエージェントタイプ)を簡単にいじってみた。ご存知LSミニカタログではルガーP.08よりも後の番号付けになっているが、P.08の方が事実上ジャンク状態のためとより早く廃版になったモデルということもあり、P.38から紹介ということで。
LSプラモガンの全体のキットNo.付けはまた別の機会に見たいと思う。
全体のプロポーションはがっちりとしていて、ざらざらとした梨地仕上げなのもコンバットマグナムの質感と同じ。スライド横のマーキングも凸型だ。目立つところとしては、グリップがアンクルタイプで鷲の紋章のグリップメダルが精細な金メッキ仕上げであり、実際当時のモデルガンにフィットさせてもおかしくない出来に思われる。

コンバットマグナムに続き、とうとう入手した^2の初代ワルサーP.38

エルエスの初期のプラモガンの例に洩れず何か実在の金属モデルガンをコピーしたのかどうかということだが、参考にしたとすれば実質1970年以前と思われるためMGCのタニオアクションか中田商店のスタンダードモデルあたりが考えられると思う。CMCや国際のP.38もよく出来てはいたがもう少し後になるし、それを真似たのだったらより2代目のLS P.38に似た意匠になったのではないだろうか。また当時一大ブームであったアンクルタイプを模したと言う点でもMGCなんだろうなぁと。それと肝心のサイレンサーは欠品なんで、それから知る術もない。
とりあえず分解した。全体の状態は各部のガタが気になる位

まずは、スライドやマガジンのように真中から開きかけるためにガタがあったり、ポロッと取れる部品を接着し直した。
さらに良く見ると引かずともトリガーが後ろにブラーンと動くようだ。説明書の部品一覧によると、よくある^○?形のトリガースプリングがはまることになっているのが見当たらない。当社比で一番簡単にひげバネを作ることができる、0.3?0.7mmのステンレスワイヤーを試してみて、適当にデッチ上げた。ただしフリクション自体大きいので引ききった後のトリガーを戻すというよりは、ガタツキ防止にしかなっていない。
トリガースプリングは0.5mmステンレスワイヤーでリプロした

スライドの引きで、ガリガリズリズリとリコイルスプリングを引きずるような音、戻りもカチャンとはいかず、ガゴリッと戻るようなので、スライドの合い具合をチェック。左右の内側にある、リコイルスプリングを受ける3mm角ぐらいのブロックの片方が削れてしまっていた。アクリサンデーでランナーの一部を切ったチップを接着して角型に整える。結構勢い良くシャキーンとリリースされることを確認。
スライド内部でリコイルスプリングガイドがかかる角型のノッチが欠けていた

面白いのは、リコイルスプリングを外してスライドをいっぱいに引いたこの写真の様子。おそらく結構P.38のモデル化で必ず気になるところなのだが、エルエス初代のロッキングブロックがこのような造りであることは初めて知った。バレルグループはきっちりショートリコイルするが、スライド側にロッキングブロックがかかる溝もあるにもかかわらず、ブロックは一切上下することがない。スライドの凹部を必ずすり抜ける形状・サイズで、作動自体には関わらないとは言えちょっと格好悪い。
何かのモデルガンをコピーしたとは思えないオリジナルっぽいロッキングブロック

トリガー、スライドの動きはそこそこスムーズになったがトリガーを引ききってもハンマーがリリースされない。どうも擦り合わせが硬いようだ。これを見てもモデルガン入門者向けということでは、アクションの方は4?5千円程度で買えた「本物」のモデルガンに太刀打ちできないので、せめてP.08や後期P.38、ひいてはパイソンやM29のように機構再現性重視に代わって行ったのは理解できる。

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初代ワルサーP.38(初期モデル編その4) への1件のコメント

  1. 拓人 より:

    初代P.38ではないけれども普通のP.38のエアーガンを持っています。でも、初代P.38もかっこいいですね。

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