LSプラモガンの500円シリーズの最後の一つは言わずと知れたレミントンダブルデリンジャー(Remington Double Derringer) .41リムファイアなのだが、見たところ傷だらけなのを除けばいたって良い状態なんじゃないかな?
でもなんだかちょっと変だぞ。その答えは後で。

完全分解してみた。部品点数は最低限で難なく分解できる。MGCの金属王冠モデルと似たようなEリングで止められたバレルロックピンが分かるだろうか。
高校生の時にハドソンのシルバーメッキ組立キットを作ったなあ。バレルが短いんで撃った時の音がこもらずむちゃくちゃでかかった。
コイルバネ類とエキストラクターを止めるネジが赤錆だらけになっている。原型は留めているのでサビを落としてそのまま使おう。

ハンマーの上部内側の4つ爪のラッチの上の、猫の手のような形の半円形の部品が根元で折れている。手元にある未組み立て品のランナーから該当部品の形状を確認する。組み立て説明書のNo.(8)の部品だ。
実はこれがハンマーヘッド本体。ラッチが髭(ひげ)バネで送られて回転することで、上下2連の打撃位置が切り替わる。複雑な形状なので今回は再生を断念する。余裕ができ、材料が揃えばピューターあたりで鋳造したい。

サビがひどいがネジ山や弾力性は失われていない。まずはワイヤーブラシで赤錆を落とす。

自動車補修用のホルツのラストコートスプレーを少量吹きかける。するとすぐに赤錆が黒く変色する。

一旦変色すればそこで赤錆の成長は抑えられる。なぜならスプレーに含まれるエマルジョン系の塗料の成分が空気・湿気を遮断するからだ。

さて、最初の左サイドの写真だが、そう、ハンマーの露出部の傾きが斜めすぎないか?ということで、実はポキリと折れてしまっていたというのが正解。
ちょっとしたモデルガン並のハンマースプリングがセットされていることと、ハンマーのトラベリング距離が大振りなためかなりの勢いで打ち付けられた(耐衝撃じゃないただのプラ製の)ハンマーヘッド部が折れるのは避け様がなさそう。

実は完全分解の写真の時は、安易にアクリサンデーで接着したのを写したのだが、その後数回空撃ちしたら見事に折れてしまった。
空撃ちに耐える程度の強度を保つように直すとしたらその手法やいかに。