ところでP38?P.38どちらが正しいのだろうか。軍事の専門家でもなんでもないので戦中の独軍装備型番の起番・付番規則について何にも知らないのだが、やたら「.」(ドット)で繋ぐようになっていた様な気がして、スライド刻印の通りP.38かp.38が正だと思っている。
陸軍歩兵の足であり野砲・対戦車砲を引っ張る文字通り馬車馬だったハーフトラックって「Sd.Kfz.251」だったんじゃないかな。P-38だと敵国のライトニングになる訳で、全然違うじゃないか。
ワルサーP.38のスライドというのは、同社のPPKとも意匠を同じにしていて戦前からのドイツ趣味的なデザイン性に溢れていると思う。上部の丸みと左右の平面が対象を成し、エッジにあたる部分がすべて丁寧に面取りされており、これらの間をスムーズに繋ぐと共に人間的な温かみを醸し出している。敢えてこじつけるとしたらお城の破風やお寺の伽藍のカーブのそれと同じだ。実際、COLTガバメントが直線的なバー形状なのに対して、バレルメンバーを抜き取ると後部のスライドはゴロっとまるっとしていてメカっぽいしっかりした外観と共に、LS P.38で見られるように中に秘密の部屋があって飽きない造りだ(これで納得する人はマニアだねぇ)。
マルイ造モデP.38の場合は、ここに結構省略がなされており接着してしまうと調整も難しい。中でもカートリッジの装填確認のためのインジケーターピンがないのと、エジェクターがモールドのみでしか再現されていないのがプアだ。
カートをチャンバーに入れて位置合わせをする。おそらくカート内のキャップを奥へ押し込む為にストライカーが一番後退している状態が最初の写真で、インジケーターを再現するとしたら、この時が後ろに突き出した状態だ。

前進時は、キャップの厚みも無視してしまっているのでありえないかも知れないが、例えばカートが装填されていない時を考えるとスプリングの力で押し戻した状態(インジケーターが見えない状態)にしておく必要がある。

今考えているのは、ちょうど、スライド上のセフティもダミーなので、その辺に勝手に部品を組み込むことも出来そうなことから、スライド内にあるウェイトとプラカバーの辺りの空間にインジケーター用のメタルプレートを挿し込んでハンマー上部に露出することでピンを突き出させる仕組みだ。板の強度を考えた厚みと、スムーズに動くためのガイドレールの設置とスプリングの組み込みが肝要かな。
ショートリコイル再現方法とあいまって、発火させるつもりもあまりないのだが装填不良が起こらないようにということと、ストライカーの安全構造から、実物とはかなり違う機構にしないといけないのが心残りでやる気があまりでない。